単式簿記における会計区分について

こんにちは、この度は私のブログにお越しいただきありがとうございます。このブログでは、PTAの会計担当者の方々に役立つ情報を発信しています。

前回は、PTAの会計において必要となる単式簿記について解説しました。単式簿記とは、一つの帳簿に収入と支出を記録する簡単な簿記法です。単式簿記のメリットとデメリット、記帳方法、注意点を具体的な例を挙げて説明しました。

今回は、単式簿記の応用として、会計区分についてお話しします。会計区分とは、収入と支出を目的や内容に応じて分類することです。会計区分を行うことで、PTAの活動の効果や問題点を把握しやすくなります。

会計区分の種類と目的

会計区分には、以下の二つの種類があります。

  • 事業区分:収入と支出を事業の種類に応じて分類すること。例えば、バザー事業、運動会事業、文化祭事業など。
  • 科目区分:収入と支出を経理上の内容に応じて分類すること。例えば、会費収入、寄付収入、給料支出、消耗品支出など。

会計区分の目的は、以下の通りです。

  • 事業区分の目的は、各事業の収支状況や効率性を評価することです。例えば、バザー事業の収入と支出を比較して、利益率やコスト削減の余地を分析することができます。
  • 科目区分の目的は、PTA全体の収支状況や財政状態を把握することです。例えば、会費収入と寄付収入を比較して、会員の参加意識や支援度合いを分析することができます。

会計区分の方法と例

会計区分を行う方法は、以下の通りです。

  • 事業区分を行う方法は、現金出納帳において、収入と支出の摘要欄に事業名を記入することです。例えば、バザー収入やバザー経費というように、収入と支出の内容に加えて、バザーという事業名を記入します。
  • 科目区分を行う最も簡単な方法は、現金出納帳において、収入と支出の摘要欄に科目名を記入することです。例えば、会費入金や学校への寄付というように、収入と支出の内容に加えて、会費や寄付という科目名を記入します。

会計区分を行った現金出納帳の例を以下に示します。

日付摘要収入支出差引残高
1月1日前年度繰越100,000
1月5日会費入金(10名)(会費)50,00050,000150,000
1月10日学校への寄付(寄付)20,000-20,000130,000
1月15日バザー収入(バザー)80,00080,000210,000
1月20日バザー経費(バザー)30,000-30,000180,000
1月25日保護者会費用(保護者会)10,000-10,000170,000
1月31日月末残高170,000

会計区分の活用と注意点

会計区分を行った後は、それぞれの区分ごとに収入と支出の合計や差額を計算し、表やグラフなどで分かりやすく表示します。これを事業別収支表科目別収支表と呼びます。事業別収支表や科目別収支表を作成することで、PTAの活動の効果や問題点を把握しやすくなります。

会計区分を活用する際の注意点は、以下の通りです。

  • 会計区分は、PTAの活動の目的や規模に応じて、適切に設定すること。事業区分や科目区分の数が多すぎると、管理が煩雑になります。逆に、少なすぎると、分析が不十分になります。
  • 会計区分は、定期的に見直しや改善を行うこと。PTAの活動は、時代や環境の変化に応じて、変化することがあります。そのため、会計区分も、その変化に合わせて、適宜修正することが必要です。
  • 会計区分を行った場合には、決算報告書でも区分ごとに報告することが望ましいです。ノートに手書きで帳簿をつける場合には集計の手間がかかります。Excel等を使用している場合には、科目の増加・減少、科目名の変更による集計ロジックの変更など、追加作業が生じます。

以上が、単式簿記の応用としての会計区分についての解説でした。会計区分を行うことで、PTAの活動の効果や問題点を把握しやすくなります。

今回の内容はいかがでしたでしょうか?他にも関連する記事がたくさんありますので、興味のあるものはぜひ目を通してください!それではまた次の記事でお会いしましょう。

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